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散文
睦月先生のブログジャック
作家とは
「作家は人に残された最後の職業で、本当になろうと思えばいつでもなれるので・・・」
どんな職業からでも作家にはなれるが、その逆はほとんどない。伝える必要と価値のある情報を持っていて、もう残された生き方は作家しかない、そう思ったときに、作家になればいい。
by 13歳のハローワーク p117
1600-09-20ドライなナメクジと強欲ガエル

そのナメクジはドライだった。
彼女……そう、一応卵を産むから彼女という事に世間ではなっている。彼女はフゥっと思わせぶりなため息をつくと呆れたゎとばかりに、なで肩をすくめ、今まで住んでいた木のウロから新しいどこかへと旅立つところだった。
「この家も飽きたわね」
彼女は引っ越す時に荷物は一切持たない。そして着の身着のままで新しい家をみつけると、そこに住むし、例えば吹く風の向きが変われば、
「あらやだ、お肌が乾くじゃない」
と躊躇い無く家を捨てるのだ。
それはどうも、家の外で雨風に濡れるよりも、家の中でその触覚が風に吹かれてしまう方がその彼女なりの美学にそぐわないようなのだ。
「隙間風に吹かれるぐらいなら私は雨にぬれるわよ」
そう、涼しげに言うと、ヌメヌメした筋を残して今日も移動するのだった。
雨風に吹かれ、疲れ果て、ようやくのことで辿り着き、見つけたすごく居心地のよさそうな場所ですら、一眠りもしない間に突然むりむりと触角を伸ばすと、
「気が変わったわ。サヨウナラ」
疲れた体にムチを打ってでも気分を大事にするのである。
そして、自分で決めた以上、決して後悔はしない。
つい今しがた出てきた木のウロの方が良いなと傍目には思えても、彼女にはそれは過去のことなのだ。彼女は執着ということをまったくしない。物にも、思い出にさえも。
万事そのようなサバサバとした感じなのである。彼女が歩く前に道はないし、歩いた後には、その生き様だけが残るのである。
ところが、そんなドライな彼女がこれから進む先はいつもと様子が違った。界隈では名うての強欲カエルが居る池へと向かってしまっているのだ。
そのカエルがどれほど強欲かというと、
「この石は俺のだ!俺のだ!!」
周りに誰がいるとでもなく、常に主張し、四六時中喚き散らす。
自分の身の丈の3倍はあろうかという魚が泳いできたときですら、その背中に飛び乗り、
「この大きな魚は俺のだ!俺のだ!!」
と必死にしがみ付くのである。
落ちているものは石でさえ、動くものは魚でさえも、その背中にガシリと捕まって離さないので、とうとうそのカエルの周りには誰も近寄らないようになってしまった。
また、カエルの方も自分の物である石や落ち葉から離れるのが心配でたまらず、エサのある場所を捜してウロウロするなどという事にもまいらず、ハラペコが極まって殆ど動けなるような有り様。
そんな、ぐぅの音もでなくなったカエルの前を、ヌラリとぷっくり太った例のドライなナメクジが通ります。
これは幸運とばかり、いままで木の葉の陰で平べったくなっていたところから、ナメクジの前に踊りでました。
「あらいやだ、あまりに気配が無かったから気が付かなかったわ」
ナメクジは自分の命に関る危機に平然としています。
カエルはそのナメクジを食べたくて食べたくてしょうがなくおなかもグーグーと鳴っているのですが、食べてしまうは……もったいないかなという思いが沸いてきました。食べたい、でも食べたらなくちまう。勿体無い。どうしよう。その葛藤の元、爛々とした目でナメクジに鼻っ面を近寄らせます。
ナメクジからしてみたら変なもので、大抵カエルなぞに遭遇した日にはパクリと気が付く間もなく食べられてしまうのが常です。ナメクジ界の王ですらそのような結末を迎えたと歴史の教科書にも掲載されていました。
ですが、このカエルはなんでしょう。鼻息荒く睨むばかりでその舌で食いついてくる様子もありません。殺気はヒシヒシと伝わっては来ますが、なにか思い悩むところがあるのか、う~~んう~~~んと唸るばかりです。
私を食べるのを可哀想とか思って悩むような心優しそうなカエルにも見えないし、一体なにを考えているのかしら。ま、深く考えてもしょうがないわね。
私の短い人生もここまでね……。
「さ、カエルさんお食べなさいな。
私は何も残さないわ。さ、私をとっとと食べて」
それを聞いてさらにカエルはう~~~んと唸りました。
やっぱりこいつを食ったら何ものこらねぇ。
足跡が消えてしまうとはなんと勿体無い。
こいつを食ったらその足跡も俺のものにならない。う~~~ん!実に損した気分だ。なんてもったいない事だ!!
……ん、まてよ。
このナメクジよりもこのナメクジの足跡の方が長いじゃないか。
だとしたらこいつを諦めてこのテラテラ光る足跡を取った方がいいんじゃないか?
「おい!ナメクジ!俺は腹が空いてイライラしているんだ!早く! 早くその足跡を残してとっととどっかに行け!」
カエルは見上げた事に飢え死にするかしないかの最中に今日の飯より、後に残るものを選んだのでした。
ナメクジはそれを聞いて、なで肩を軽くすくめるとゆっくりとその場を立ち去ったのでした。
その後姿を見てカエルはとても満足げ。
「やった、この足跡は俺のものだ!」
……。
ですが、所詮はナメクジの足跡。
雨が降れば綺麗になくなってしまいます。
空腹で本当に動けなくなった頃にナメクジの澄んだ優しい声が聞こえてきます。
私が生きた痕跡なんて雨が降れば流されてしまうし、たまたま翌日に私の歩いた後を見つけたからって調子にのらないでね。そんなものその次の日には消えてしまうのだから。
ナメクジさんはドライです。自分を食べ損なってバカな選択をしたカエルに呆れこそすれ同情なんてしないのでした。
「私の運がよかったとかそんなんじゃなくって、あのカエルがバカだっただけよ」
彼女はナメクジ仲間に会うたびにそんな話をします。
過去の話なんて聞いてしょうのないことなのに、みんななんて不毛なことをするのかしら。
そうして、今日もナメクジさんはなで肩をすくめてどっかにヌルヌルといってしまうのでした。
1501-09-012006/9月のお題ショート

秋祭り 浴衣 外人
賞味期限が切れていた。
ひさしぶりに取り出した紅茶の缶の裏面を見て少し愕然とする。
今日は6年前にホームステイしていた英国ホストファミリーの末娘ターニャが来日するのだ。紅茶でも…と思った矢先の出来事だった。
一応賞味期限を確認した自分のしっかりさに安堵しつつも、いつ買ったのが最後かも思い出せない自分に不安を覚える。
少なくとも自分が実家にいたときに買った奴だな…。
社会人になって実家とさして離れてもいない場所で一人暮らしを始めた。
俺が出て行ってあいた部屋に泊まるらしい。
母親のメール友達として、何故か自分の預かり知らないところでターニャが来日することになったようだ。母親は英語もろくに出来ないはずなのに一体どうやってコミュニケーションを取ったのだろうと思うのだが、たまに世の中の母親というのは人智を超えた能力を発揮するのでよしとしよう。
部屋に入られる前にいろいろ見られたらまずいものを隠しておこうと思ったのだが…、既にそこは自分の知らない部屋になっていた。
どうも、地元の神社での秋祭りにターニャを連れて行くようだ。
俺の部屋には女性ものの浴衣が用意され俺の部屋の痕跡は綺麗になくなっていた。
秋ですね。
===
おちなしやまなしさいたまけん。
1501-08-012006/8月のお題ショート

キーワードフリー/萌え 選択副題「夏」「姉」「妹」「幼馴染」
「ダマらっしゃいな。」
目をあわせる事もなく手をひらひらさせ、奴は子供をなだめるように言い放った。
もう夏休みもなかばになる。
地元の図書館で久しぶりに見た幼馴染に挨拶した俺はあまりに予想外の展開に開いた口がふさがらなくなった。
数年前まで一緒に公園を駆けまっていたあのハナタレが何をどう間違えたらこんなお嬢ぶれるのだろうか?
進学して以来すっかり話さなくなってしまったが、すくなくともコイツは図書館にワンピース着てきて本を読むような奴ではない。
断じてない。
俺から借りた漫画にポテトチップスを挟んで返すような奴だ。
「もう少しアホ面引き締めたら?」
ようやく俺の顔を仰ぎ見ると、第二声がこれだった。
ァ…、アホ面っ!?
声にならない声をあげる。
「あぁ!お姉ちゃん久しぶりぃ!」
後ろから声が聞こえる。一緒に来ていた俺の妹だ。
妹は俺を呼び捨てにするのに他人のコイツをお姉ちゃんと呼ぶ。
楽しそうに話し出す二人。アホ面のまま凍りつく。
なんだこのモヤモヤは…
よく知っている彼女達がまったく知らない人のように見えた。
まだ夏休みははんぶんもある。
睦月くいっぱ様ーーー!!萌えっ!!てあんまし経験ないんだなあ・・・とこの文章でバレバレですよ。いいんですか?・・・・・いいんですよね。その筋の世界ってまるで違うよねーーー!うふっ!(しったかぶりの意見でした。)
kuippa萌えなんてわかんねぇよーーーヽ(#`Д´)ノ┌┛
モェェェェエエってあれでしょ。あれでしょ!?
秋葉原とかの世界でしょ?知ってるよ。知っているけど理解しているとは別問題だ。俺だってハルヒとかみて勉強したんだ(゜д゜+)ノン =3 勉強??
睦月勝手に9月作るよ。いーーーーんだね?
チョッピリ センチメンタルなやつがいいな。
たとえば・・・・
9月の涼風に吹かれ悲しみに近い気持ちで空を見つめる青年。
空が高くなったような気がする。
先日会社の上司が退職する事になった。
その上司が常々言っていたその言葉。
「お前達の責任は俺が持つ。自身を持って行動しろ。」
だが、青年は気がついていた。
その上司はいつも口先ばかりだった。それもきっと口先だけの発言だったのだ・・・・と。
だがそうでは無かったかもしれない。
その上司の辞める原因はうつ病だった。
上司の長男が学校でいじめにあって自殺してしまったらしい。
上司が辞める日、俺に一言言った言葉。
「子供の事も理解できなかった俺だけど君達を守ってやる自身はあった。
しかし、子供に死なれた俺が君達に偉そうな事を言って申し訳なかった。」と。
その後姿は小さく見えた。
きっと責任を持つと言ってくれた言葉の中には俺達を子供のように可愛がってくれた証なのかもしれない。
空は秋晴れのブルーとそして白いウロコ雲。
こころの中で上司に叫んだ。
「頑張れ!」
睦月あーーーーーーー!!ココに書き込んでしまった!
では自分の所でも頑張ります!!
ウスっ!
睦月自信が間違ってた・・・≡(( ´Д`)/≡= 先生!地震です!
1501-07-012006/7月のお題ショート

キーワードフリー/怪談
つまらないカレの話を聞いて少し退屈してきた。
こちらを怖がらせようとテレビでちらりと聞きかじったような、しかもうる覚えの話をしている。そんな話よりおまえの必死な顔の方が怖いっつうの。
一週間後にはこんな話をしたことも忘れてしまうんだろうなとおもいながら、モスバーガーをほお張りお店の外に視線を移す。
お店に入ったころには夕焼けが綺麗だったが、今は日が沈んだばかりのトワイライトタイム。私がこのバーガーを食いきるつかの間の時間。この燃え残りのような日差しがあたりをすこし照らすだろう。
そうだった、子供の頃、こんな時間帯に爺さんだった気がする、知らない爺さんだ。公園で会った普通の爺さんにものすごく怖い話をされた気がする。
ドンドンドン。
ドンドンドンドン。
木の床を誰かが激しく打ち付けているような音が突然聞こえた。
カレは相変わらず詰らない話をしている。
ドンドンドン。
ドンドンドンドンドン。
何かやわらかいもので床のようなしっかりしたものを打ち据える音。
店内の人は誰も気にする様子は無い。
この話は決して思い出しちゃいけないよ?
だけどいざというときには思い出さなきゃいけない。
そう、お爺さんは言った。
そうだ、結末だけでも思い出さなければいけない。
今まで絶対に考えていけないと記憶の奥底に静めていたものを急いで引っ張りださなければ。
ドンドンドン。
ドンドンドンドンドンドン。
そうだ!
私は重要な部分だけ思い出すと、早速行動に移った。
ドンドンドン。
ドンドンドンドンドンドンドン。
呼応するように、コツコツコツと、ハイヒールのソールで、床を数度打ち付ける。
音は突然止んだ。
ほっ・・・。
「な? なんか変な音聞こえない??」
向かいに座っていた彼が急にきょろきょろとあたりを見回し始めた。
音など聞こえない。
私はこの話しは思い出してはいけない。
私には音など聞こえない。
それだけがルールだ。
睦月数年前 おばあちゃんが「私が死んだら夜睦月の枕もとに立って教えるからね。」と怖い事を言われてから夜、電気を消して寝られなくなった。
おばあちゃんはまだ生きている・・・・怖いよぉ・・・
kuippaじゃぁ、俺が死んだら夜電気をつけてるのを便りに枕もとに立つからね。
・・・と言えば消してねれるんじゃない?
1501-06-012006/6月のお題ショート

雪/お母さん/鍵
それを僕たちは「雪」と呼んだ。
今ではそれを知るのも僕とこの豆柴のエダマメだけだ。
その日僕はエダマメをつれてお散歩をしていた。ごく普通の日。
エダマメはいつもの所でいつものように寄り道をしようとし、僕はそれを引き止める。そんないつものお散歩だ。
いつもはすんなり通り過ぎる道だったので油断していたんだ。
滅多に吼えたりしないエダマメだけど、2、3度、鋭く吼えたかと思えったら激しく駆け出した。あまりに突然の出来事に僕は思わず手を離してしまったんだ。
あまり強くひっぱりすぎるとエダマメの首がしまっちゃうかなと思ったんだ。
エダマメと10mぐらい離れたところで、車にひかれちゃうかもしれない!という不安が頭をよぎり、そうなると僕も次の瞬間に駆け出していて、エダマメと一緒に知らない人の家の玄関の前にいたんだ。
エダマメはもう吼えてはいないけれど、ドアの前でうろうろうろうろ、僕とドアを見比べて、一生懸命何かを訴えている。
ぼくはエダマメに気づかれないようにそっと首紐を握ってから、エダマメを抱きかかけた。
「だめだろ、エダマメ、知らない人の家に勝手にはいっていっちゃ。」
おいしい食べ物の匂いでも嗅ぎつけたのかな??
なんとか僕の手を振りほどこうとするエダマメをしっかり抱きかかえて、僕はその知らない人の家の玄関から去ろうとした。
また数度鋭く吼えるエダマメ。
どうしちゃったんだよ。
僕はふとその家を見上げる。
・・・。
知らない人の家だとおもっていたのだけど、僕はここに昔きたことがある。
幼稚園の時によくいっしょに遊んでいた子の家だ。
1~2回しか着たことが無いけど、たぶんそうだ。
でもエダマメ? なんでここへ??
家はまだ新しいままだけど、お庭とかが荒れていて誰も住んでいないようだ。
僕は少しくすんだドアに手をかけてあけようとしてみた。
やっぱり鍵が掛かっている。
・・・。
僕は何をしているんだろう。
居ないからって勝手に入ろうとしちゃ駄目なのにね。
なんだろう、なにか思い出として白くてふわふわしたものが懐かしい感覚と一緒によみがえる。なんだっけ。なんだろう。
抱えているエダマメが腕の中でもぞもぞと暴れる。
エダマメの毛が僕のシャツとこすれ、抜けた毛が巻き上がって僕はくしゃみをした。
この時期、エダマメも毛が生え変わる。
そうだ、この家にも確か種類は忘れたけど白い大きな犬がいたんだ。
僕たちはその犬の毛を手でくすと、いっぱい白くて柔らかい毛が抜けた。
僕たちはその冬に覚えたばかりの単語で、それを雪と呼んでいた。
それから暫くして、この家の子とはなんか急に会わなくなって、お母さんにお願いしたことがあったな。僕また雪がみたいよって。
エダマメ。あれってなんだったっけ?
僕友達の名前も忘れちゃったよ。
雪をつくってくれたあのでっかいワンちゃんも今どうしてるんだろう?
ほら、エダマメ降りて。
一緒に帰ろう。
あとでブラッシングして雪いっぱいつくろうな。
エダマメだけが振り返り軽くひとつ吼えた。
睦月やっぱり「雪」っていいよね。エダマメの雪をいっぱい取ってあげてね。
7月になっちゃったけど私も6月のお題。提出しました。
リアルにね。
睦月7月のお題ですが・・・・何かありますか?
自分的に考えたのは、欲望 孤立 失敗 です。
全部暗いですね。
何か提案 御願いします。
1501-05-012006/5月のお題ショート

五月病/新人/定年退職
6月の1日が私の誕生日だ。思い返せば長かった社会人生活も今月一杯で終わりを告げる。無事に定年退職できたことを誇りに思うし、一方なにごともなく定年を迎えてしまうことを残念にも思っている。
私がこの職場に新人として入社したころには定年退職するほどの年齢の社員など居なかった。一番年寄りの専務でさえ、まだ50歳手前だ。その時には50歳って、なんておじいちゃんなんだ、と思った。やがて働きはじめてから10数年が過ぎ、職場や会社の事情がすこしわかるようになったころにその専務が定年退職を迎えた。あのときの優しげな白髪の爺さんとこうやって同じように引退を向かえるかと思うと感慨深いものがある。そうだ…、その時まだ若かった私は彼の引退に対して何も感想を持たなかった。むしろ、高給とりが一人減って自分の給料あがらないかなぐらいにしか感じなかった。きっと今の若い者もそうだろう。寂しいがしかたあるまい。
「神崎さん、おはようございます。」
「おはようございます。」
丁寧な言葉で挨拶を返すが、今の娘がどこの部署の何さんだったもわからない。
せっかく顔と名前を覚えても、一ヶ月としないうちに……辞めるならともかく……、メイクを変えるせいで誰が誰だかわからなくなってしまうのだ。
会社に制服がなくなったのも大きな影響だろう。着るものも違えば雰囲気ががらりと変わる。齢のせいかなかなか覚えられない。
制度として定年があるのがよく理解できる事象のひとつだ。
やれやれ、これでようやく引退か。
この会社はあとは若い連中で頑張って盛り立てていってくれればなによりだ。
自分で入れたお茶を窓際で啜る。
この景色ももう見納めか…
なにか全てが目新しく感じるな、芽吹いた木々が若々しい。
清々しい春の日じゃないか。
ポカリ!
ふいに後頭部を殴られた。
「おい!いつまでお茶のんでんだ!もう始業時間過ぎてるぞ!!」
「す、すいません先輩!!」
「いつまでも学生気分じゃ困るんだからな!」
そう言って先輩は席に戻っていった。
早くみんなの名前覚えなきゃ……。
僕の五月病の妄想は先輩の一喝で中断された。今日も覚える事が一杯だ。
睦月今月のお題難しいよお・・会社員じゃないし5月病は毎日だしぃ・・
ところで失恋したんですか?直撃ですみません・・・
kuippaε- (´ー`*) フッ
そんな日もあるさ。だいぶおちついたですばぃ。
睦月6月のお題ですが・・・・
雪 お母さん 鍵 でどうでしょうか?
なぜ雪?
なんか暑くるしいから少し涼やかにしようと思って・・・
お母さーーーーーーーーん!
1501-04-012006/4月のお題ショート

情緒/ストレス/空虚感
考えたくは無いが考えなくてはならない。
いや、考える必要などないのだがふとした瞬間ごとに泡のようなものが心の底から湧きあがってきて意識の層にでてきたところではじけて消える。
失恋の痛手とやらを乗りこえるには時間が掛かりそうだ。
どうも私は振られたようだ。
よく理由はわかならない。
いや、理由などはいらないのかもしれない。
二人にとって関係を続けることの方が理由が要ったのかもしれない。
女性というのは年がら年中情緒不安定な生き物らしいが、とりたてて環境が変化したりした時には要注意だ。ふらりと何気ない一言から突然それは始まる。
男はそれをいち早く察知して、本当は手を打たなければいけないのかもしれないが、解けかかった恋の魔法に追加の妙薬はない。
嫌いになったわけじゃないのだけど、ときめきがなくなったんだ。
すれ違う事が多くなったんだ。
そんな事を言われ出したらもうおしまいだ。
メールを打っても返事がない。
あまり良くは解っていないがわかったつもりになって言うと、奴は言い出したら聞かない。後はなにやらしらないが一生懸命私の嫌なところを探して一生懸命嫌いになろうとするだろう。一途に純粋なのだ。
暫く一人にさせてという朝の言葉は夕方にはさようならに変わっていた。
手を繋ごうと思ってもそれは二人の関係なのだから、相手が手を離せば繋ぐわけにはいかない。どちらともなく差し伸べる手だが、一人でつなげる手ではない。
突然すぎて意味がわからない。
もはや意味などないのだろう。
ストレスが多く疲れている様子をみてきた。他人からの解ったような気遣いはいつのまにかそれ自体がストレスになる。いっその事壊れてしまえ。要らないものは捨ててしまえ。倦怠期のひとつも乗り越えられない。
将来不安だし、収入もろくにない。あげく言った事が実現できていない。
見限られてもしかたない。
もとより猫の一匹にも勝る愛情を勝ち得ないのだから致し方もないのだろう。
胸の真中にぽっかり空いた穴から泡がまたひとつ浮かんできてハジケル。
なんだいこの空虚感は。
やれやれというため息と供にまた泡がハジケル。
1501-02-012006/2月のお題ショート

妖(あやかし)/みつからない/鉄
それほどくだらないものだとは思わなかった。
なにがって、人生がだ。
大学受験に失敗した僕はなにか世間から打ち捨てられたような惨めな気分になっている。人生の出口はそこにしか無いのに、その出口に案内してくれる電車に乗り遅れたかのような気分だ。
乗り遅れた間はただひたすら次の電車にのれるように待っているしかないのだ。
もしかしたら、人生とはそんなもんで、いつも何かを待っているだけなのかもしれない。
頭を振って考えを切り替える。
だが、切り替えきれない。
出遅れた気分というのはこのことか?
この電車に乗らないとたどり着けないのだろうか?
人生という電車とやらに乗ったら途中下車するのは脱落ということなのだろうか?
スタートラインにすらたどり着けなかった僕はいったいどういう人間なのだろうか??
頭の中に次から次へと疑問が湧いてくる。
ほんの数十分前までは期待に胸を膨らませて合格発表に向かったというのに、その最後の希望を奪われた人間のかくも心の弱いことか。
駅からすこし離れた大学であったので行きはバスで向かったのだが、合格で浮かれた人たちと一緒の乗り物に乗る気持ちにもなれず、帰りは少し遠いが歩いて駅へと向かうことにした。
今思うと、心が弱い時だったから「呼ばれた」のかもしれない。
大きな通りも外れ自分がどこを歩いているのかもわからなくなってしまった。
そして、気がついたら僕はその建物の前に立っていた。
これが、いかにも古めかしい洋館で蔦が絡まった鉄柵がぐるりとお屋敷を取り囲んでいる。いっちゃ悪いがバケモノ屋敷だ。妖気というのだろうか?ありきたりだが、これを妖気といわずになんと言う。
なんで、僕はこんなところに立っているのだろう?っと、また歩を進めようとした時に、お屋敷から誰かが出てきた。
「あら?こちらにおいでですの?」
妙齢の女性が錆びた鉄条門越しに話し掛けてくる。
「いえ、ずいぶん立派な建物だなと思いまして。」
我ながら、ずいぶんとあたりさわりの無いことを言った。世渡りというものはこうやって身に着けていくのだろうか。ポカンと他人の家の前に立って建物を見上げていれば、それは不審におもわれても致し方ない。
「あら、やっぱりこちらに御用なんですね?ささ、どうぞいらしてください。」
おかしな事をいうものだ。そういうと女性は門を明けにこちらに近づいてきた。
「まだ、ずいぶんお若いのに……。」
少し憂いをこもった目でしげしげと僕をみながら門をあけてくれた。
「さ、どうぞ。」
普通に考えれば僕はこの建物の敷地に入るということなど、必要もないことだし、また突然に招かれたとしてもそれに応じる道理は自分にはまったくない。そんな事はわかっている。
わかってはいるが、僕はとめどなく話しかける女性に相槌もうつこともせず、そのまま導かれるまま屋敷の中にまで入り込んでしまった。
この建物の中がこんな風になっているだろうなと、思ったとおりの建物だった。あまりにも想像通りの建物の内部に自分はこの建物を知っていて、またここに着たのにすぎないのではないかという懐かしささえ覚えた。
大きなロビーを抜けて階段の左側を抜けた先にある、客間に案内された。
大きく切り取られた窓から先ほどまで自分が立っていた門が見える。
「いま、先生をお呼びしますね。」
そういうと、女性は僕を一人にして出て行った。
先生?
先生とはなんのことだろう。僕は一人にされると、一気に不安になった。
なんで僕はこんなところにいるんだ???
あれ?
僕の18年の人生の中で、知らない人の家の前を通りすがって招き入れられたことなんて無い。そして、こんな見るからに高価そうな調度品に囲まれた部屋など初めてだ。
テーブル、テーブルクロス、燭台、暖炉、油絵、カーテン…。
ここは日本だ。
なのになぜこんなに西洋の様式の家具なのだろうか?
この建物にしてもそうだ。
この家はお屋敷と呼ぶにふさわしく十分に大きく、また古い。
家具もわざわざアンティーク品を買い集めたのではなく、建物もそうだが、その地から生えてきているような安定感というか、よく場に馴染んでいる。
百年は経過した旧家のような趣だ。
そういえば、この部屋に電気は無い。
……。
探して回ったがコンセントもない。
一体ここは何だ? 電気が日本に普及したのは少なくとも50年以上前のことだ。第二次世界大戦以前に建てられた洋館だというのだろうか。
不安が急に恐怖に変わってくる。
この部屋から出たいと思った。
しかし、なにか、自分の力ではこのドアを開けてはいけないという本能が、それを拒否する。この部屋は出たいが、一人でこの建物の中にいくのはそれ以上の恐怖なのだ。まだ、この窓から外が見えるこの部屋にいるほうがいい!
窓、窓だ!
窓から出ればいいのだ!
招き入れられて窓から出て行くのはとてつもなく失礼な話かもしれないが、これ以上ここに居たらいけないという理性では抑えようのない動物的本能が警鐘をガンガン鳴らしているのだ。
窓をあけようとしたときに後方で静かにドアがあいた。
ドアのところに小さな少し禿げ上がった白髪の老人が立っていた。
「君かね?なるほど、まだ若いのに珍しい…」
なにか、先ほどまでの恐怖がうそのように消えた。
「お邪魔しています……。」
「ま、ま、そんなところに立っていないで掛けたまえよ。
しかし、君のような若い人間がこの学校にくるのは久しぶりだな。」
「え?ここは学校なんですか??」
「!? なんだね、知らなかったのかね?」
そういうと、老人はまずは僕に座るように身振りで指示すると、自らも椅子を引き僕の前に座った。
「ここは妖術学校だよ。」
「は?」
思わず顎が前方下方に20cmほど突き出た。
「ここは妖術学校だ。そのなかでも、ここは妖術高等教育に習熟し、そのなかでも特に優秀だったものしかこれない妖術大学だ。」
「は???」
「先ほどから伺うに君は妖術初等教育すらうけていないようだが…、その素質はこの屋敷が選ぶだけのことはあるようだ。」
「あの、どういうことでしょうか??」
「普通の人間にはこの屋敷は見えまい。
この屋敷が見えるのは少なくとも妖術教育を受けたものか、もしくは屋敷がそれと認めた人間だけじゃ。
それだけではない、君は気がついていないが、私は先ほどから君に術を掛けようとしている。君を今晩の晩餐に変える術だ。しかし、君は、抜かりなくそれに呼応し術を受け付けぬようにしておる。」
「ぼ、僕を夕飯にですか!?」
「うむ、一般人がこんなところに紛れ込んだままというのはまずいからな。食べてしまえば問題もあるまいと思ったんだが…。」
「問題が無いどころの話じゃないじゃないですか!!人を食っていい道理がどこにあるんですか??」
「心配するな、人をそのまま食おうというほど我々は粗野ではないよ、君をきちんと料理に変えてから食すのだ。そこらへんの低級妖魔と一緒にせんでくれたまえ。」
老人は憤慨している。反論をする気も失せた。
下をうつむいて落胆した様子の僕を見て、急に老人は楽しそうに表情を壊した。
「安心せい。おまえさんは建物が選んだだけあって、才能があるようじゃ。この大学にも新入生が入学を許されるのは2~3年に一度なんじゃからな。本来であれば選抜試験をするところなのだが、特待で入学を許可しよう。ここまで才能があって、初等教育からやり直すのは勿体がない。」
「いえ、僕はその、妖術にあまり興味がないので……。」
ふはははと、老人は声を上げて笑うと、急にトーンを落として言葉を区切って言った
「そんな事を言っても無駄じゃ。おまえさんは、自分が夕飯になる高等妖術は跳ね返す技量はもっておるが、この建物が発する初等妖術を破るすべすら知らない。お前さんはこの建物からは出れない。妖術を学ぶ以外にここより出るすべは無いぞ。」
僕はガバッと立ち上がり、窓に駆け寄った。鉄のレバーを引き上げて窓を開けた。少し冷たい風が入ってくる。こんな老人の話につきあってやる必要は無い。大きく開いた窓は体の大きな僕でも簡単に出れる。
腰よりちょっと高いぐらいの窓枠を軽くまたいで反対側の足が庭につけた。
体重を移動して、窓枠から足を抜く。
僕はもう屋敷から出ている。庭に立っているのだ。まどを開けっ放しでは失礼かと思い、窓を閉めた。部屋の中で老人が笑いながら見ている。
厚いガラスごしに「失礼しました!」と挨拶をして、門に向かおうと踵を返した。
踵を返して振り返った先に、老人が先ほどと変わらぬ姿で座って居た。
笑っている。僕は部屋の中にいた。
「なにをしておるのだ?」
わはははは。とさらに声を上げて笑う。
僕は老人の横を抜け、ドアから出ようとする。ドアの向こうに感じる恐怖など振り払わなければならない。この恐怖もこの老人が仕掛けたわなに違いない!
「まだ、そっちからは出ない方がいいぞ。お前さんがこの屋敷の中に一人で紛れ込むと屋敷にいる妖魔に食われることになる。窓からも出れぬようだと、屋敷のなかで出口がみつからないまま彷徨うのも目に見えておるしの。」
ドアを開けようとして挫けた。
老人は嘘を言ってはいないだろう、ドアの向こうに何かが待っている。
「お前さんぐらいの能力があれば、そんな妖魔はたいしたことはないんだがの…、力の使い方も知らぬとは不憫なことよな。」
僕はその後、何度も窓から出ようと試み、ことごとくシクジッタ後に観念した。妖術大学への入学である。
こうして僕は普通の人が普通に行く大学を希望して落ち、受験してもいない妖術大学に初等能力が不足しているということから入学することになった。
つづく、(とは思えない。)
MUTSUKI鉄は鉄柵でしたか・・・ほぉぉぉ
その妖気という建物・・・
妖術大学って事にしません?合格ですよ。
PS:このコメント削除してください。
MUTSUKIもしかして終わり?続き書きたいな。
両者でやりません?ちゅうか3月のお題わどーします?
kuippaこれの続きを書くのは大変そうだから、なにか思いつくのがあれば、好きに使っておくれ。ちょっと先の展開がおいらには思いつかないので、2月のショートとしてはこれで〆ちゃうにだ。
三月のお題どうしよう。
アマゾンでのモホス文明が俺の中で今ヒートアップしてる。お題も思いつかないな、ちょっと今頭が想像力に欠けているのかもしれまい。
睦月「まず フクロウを飼いなさい」
いきなりの女性の言葉に何か思い出しそうになった。
「あれか?」
まさか・・・
「次にまず呪文を唱えてホウキに乗るのです」
「はぁぁぁぁ?なぜですか?」
「今度の大会まで時間がありません。急ぐのです。」
「はぁぁぁあ?何の大会ですか?ホウキに乗って何やるんですか?」
「くでいいっちです。」
「くで・・・くでい・・・っち?」
やっぱり何かで見たことある・・・・・いや読んだ事もある・・まさか・・・
「ではあなたの友達を紹介しましょう!さあキミ達出てきなさい!」
「はあああい。」
2人男女の若者が現れた。
「では紹介しましょう。この娘が我がままで鼻の高い 歯ー舞尾似ー です。もう一人の男の子は
あまり融通が利かないし頭がそれほど良くない子ですが 論です。」
「はーまいおにーと、ろん・・・・・」
やっぱりあれだ・・・
「もしかしてそちらの老人はここの校長の・・段ぶるドア先生でしょうか?」
「まあ。なんて賢いのかしら・・ここを早くも見破ったわね?」
「ちょっと前まで流行でしたから・・・」
「ではさっそく教室を決めましょう!」
「どうせ、栗ふぃん度ー留とか刷り座林とか言う3つの教室でしょ?」
「まあ。やっぱりあなたは賢いわ。」
「ちゅうか、なんか今頃って感じじゃんか。」
女は怒った。
「はぁぁぁ?じゃんか・・・って・・そんな言葉使いをすると帆具輪ーつには不適切じゃんか!・・・あら?・・・・ごめんなさい・・・」
「僕はこんなまねっこ学校いやだ!では帰る!」
ドアから思いっきり走り出した。
出口無いと思ったけど緊張が解けたら何処からでも出られそうなふるい屋敷だ。
これで、僕は今回も大学を落っこちてしまった・・・
終わり
PS:パクリですみません。
kuippa許しません。世界中のポタファンの為に、読みもせずに勝手に想像する秘密のプリンスの話を書いてください。 ヽ( ´ー`)ノ これで総バッシングだっ!
睦月顰蹙でしたね。(m´・ω・`)m ゴメン…
では3月のお題は「世界中 秘密 プリンス」にしましょうか?
プリンスは難しいな・・・「世界中 秘密 許さない」でいいか・・・
どうです?
kuippaひんしゅくが読めませんでした。漢字にカビが生えたような漢字だねぇ。
世界中 秘密 許さないにしますーかー
1501-01-012006/1月のお題ショート

携帯/浮わついた心/手を握る
携帯の電池がもうなくなりそうだ。充電器は、ない。
先ほどまで満タンだった気がするのだけど、何度かのメールのやりとりと軽く電話でのやり取りの後、ふと画面を見ると電池が一本だった。
この電池が無くなるというスチュエーションはものすごく私を不安にさせる。
携帯電話があれば喩え一人しか居ない部屋にいたとしても、常に誰かと繋がっている心になれる。すごくうきうきするし、わくわくする。
だけど、その浮ついた心もろうそくの火が消えるように電池の減少とともにうせていってしまう。
誰か手を握ってくれないかな。
私は携帯を握り締めながら思った。
1500-12-012005/12月のお題ショート

食べ歩き/女子高生/昔かわいかった/殺人鬼/3分クッキング
私は「昔はかわいかった」とよく言われる女子高生である。
おい、ちょっとまて、それはおかしいだろ?と手刀で鋭くつっこみを入れる。
だって、鬼も十八、番茶も出花なんて言われるのに、なんであたしだけ18歳にもなるまえに、ピークを過ぎちゃってるような言い方をされなきゃいけないのか?非常に腹立たしい。怒っちゃうよ!?
高校にあがってからが酷い。
近所のよくコロッケを買いにいくお肉屋さんのおじさんもそうだ。
「また、買いにきてくれたのかー?まいどー。メンチカツだね~」
と、普通のお店のおじさんが言う台詞を言った後、
「さやちゃんも昔はかわいかったのにねぇー」
と、本当にしみじみと言う。
なんの脈絡があってそこで私の評価をするのか?
まるで今日のメンチカツの出来が今一であることを詫びるかのように私をアッサリ否定する。
私を否定?いや、過去の私を持ち上げることによって、今現在の私を否定する。
オジサンにそんなことないでしょう?と、微笑みかけつつ手刀を入れる。
ビシ。
お肉の入ったショーケース越しだとなかなか手が届かない。
本当はもっと下まで手刀を振り下ろしたい。できることならガラスケースの肉ごとこの手でバッサリと切り落としたい。
この腹立たしさをどうしてくれようかと、私はメンチカツをカジル。
熱い肉汁がじゅわーっとでて、口の中に広がる。この甘くさえ感じる肉汁の拡がりがとても好きだ。
少し腹立たしさが癒えて来た。
メンチカツの油ですこしグロスの効いた唇を舐めながら、私は家にたどりつく。
冷蔵庫からおもむろにキャベツを取り出してみた。
えい!
手刀を振り下ろしてみる。
ジョクリ!! と、なにやら鈍くキャベツがすり合わさったような音がするが、キャベツは切れない。
当たり前か。
これでキャベツが切れるようであれば、私は昔は可愛かったのにと過去形で言われてもしょうがないし、あまつさえ、一日に数度振り下ろす手刀でいつか殺人鬼とよばれても致し方ないだろう。
メンチカツはもう食べてしまったが、キャベツだけは食べておこう。三分クッキングである。
包丁を取り出し細かく千切りに。乙女らしいところもあるのだ。
…。
昔は可愛かったのに?
こないだおじいちゃんが、テレビに出てた何をやってもダメそうな天地真理を見て同じ事をいっていた。
そういわれた事を思い出した。私はまだ18歳前だっつうの。
気が付けば、何時のまにかキャベツを切るのに包丁はいらなくなっていた。
1500-10-012005/10月のお題ショート

猫/自動車/小学生
学校の帰り道、コウタはショウヘイと別れたあと近道としていつも駐車場を横切る。その駐車場にはコウタが帰る時間帯には殆どの車が駐車しておらず、数十台は停まれるであろう駐車場に、ただ一台の古ぼけたセダンが猫のひなたぼっこの座布団としてあるだけだ。
コウタはここで、グズグズになったアスファルトから小石を一つ蹴り出すと家の前まで蹴って帰るのが日課だった。
今日もいつものように駐車場のひび割れたところから石をつまみ出すと蹴って帰ろうとした。ふと誰かの視線を感じてあたりを見回す。
ボンネットの上から真正面にこちらを見据えている三毛猫と目があった。
猫は身じろぎもしない。
「なんだよ!」
思わず、コウタは口に出して猫に声をあげた。
ピクリともしない。
風に揺れたのか猫が揺らしたのか、白いひげが少し揺れただけだった。
この猫はいつもこうである。
雨の日も良く晴れた日も、この動かない車と一緒に、エジプトのスフィンクスのようにただニャーとも泣かず座っている。
愛想が悪いのだ。
給食の残りを持って近寄ってもピャっとどこかに行ってしまうくせに、3mにまで近寄らなければ、どんなに音を立ててこの猫の気をひこうとしても、ピクリともしないのだ。
コウタはそんな猫のまっすぐな視線を感じて、ちょっと腹立たしくなり、摘み上げた石を車の方めがけて思いっきり蹴った。
カラカラと石が軽く跳ねながら車めがけていったが、途中の地面のヒビでまったくもって方向を変えると、そこで止まってしまった。
猫は身動きもしない。
あぁ、今日も相変わらずだね。
いいよ、僕は今日も君とは遊んであげないよ。
コウタは少し寂しげに、いつものように小石を蹴って家に帰るのだった。
この猫が人になついているところを何度と無く見たことがある。
母親と一緒に買い物に行った時に、OL風のおねーさんの膝にすりよっていたし、朝、遅刻しそうになって駐車場を走って横切ったときにはサラリーマンらしい男の人から何かを貰って食べていた。
なのに僕の相手はしてくれない。
寂しいもんだね。
猫さん、こんにちは。そのままさようなら。
変わらぬ日々。
猫が僕をみる日々。
ある雨の日から猫は見えなくなった。
ほんの数日だけど、気になる日々。
再びふらりと現れた猫。
元気そうだ。車にひかれたのではないかと少し心配をしていた。
よほど、おなかがすいているのか僕のあげたエサを食べた。
それから数日後、あの古ぼけた車が無くなっていた。
数ヵ月後。いつもの近道には工事用の柵とシートが張り巡らされ…、
一年後、そこには大きなビルが建っていた。
天気のいい日は僕は時々視線を感じる。
どこかで見られているかもしれない。
睦月10月のお題 猫/自動車/小学生
これは作文ではありません。← PS
つい先日、小学生が車を運転して5,6時間ドライブをしたというニュースをみた。
なぜ、小学生が車を・・・
しかも、「小学生らしき人物が車を運転している」と、警察に通報がいくつかあったらしい。
やっと補導された彼曰く、理由は「両親とケンカをして家出をしようと思ったが、自転車だと寒いから・・・」と言うような内容だったと思う。不確かだが。
私は思う。
小学生のわりにファンタジーが無いな。
私がその小学生だったらこう言うだろう。
「猫のみーにゃんが先週から帰ってこなくなったので探しに出かけたんだ。」
!!許せるじゃないか!!
猫好きな世界中の人達に賞賛され涙されただろうに・・・
一冊の本にもなったかもしれない。
しかし、よく運転したものだ。
教習所の教官に推薦します。
kuippa最近の子はゲームの中でドリフト鍛えてるからな。俺なんてこないだこすちゃったぜ。(´・ω・`)姉の車だどうしよう…。
睦月お姉様の車には全塗装してあげたい。
全塗装するならその前にクリスマスだしトナカイの絵をペイントしてしまおう。
一生の思い出になるよ。
kuippaミリ。カーコンビニクラブに持っていったら、なにやらなんだで5~6マン掛かるとか言われたですよ。ほんのギーーーっていう傷なのに。絵の具ぬっとこうかな…
睦月メリークリスマス!
ギーーー。
あ。
ごめん。下げた?
いいじゃん。そのくらい。
ヤー様のベンツにひっかけたより気が楽じゃん。
鬼姉。じゃないんでしょ?
っていうか最近 「鬼」流行?
じゃぁああ。
わしちゃんが鬼になる時。
その「一」
人に「鬼っ!!」と言われた時。
わしちゃんが鬼になる時。
その「二」
そう言われた鬼に「鬼っ!」
と不覚にも言われた時。
わしが鬼になる時。
その「三」
鬼の中でもランクの低い鬼に「鬼っ!!」と言われた時。
そんなもんかな・・・・
1500-09-012005/9月のお題ショート

ジーンズ/根無し草/辞める
そのジーンズはずいぶんと痛んだものだった。
彼は休みの日になると、その痛んだジーンズで近所の池のある公園まで出かけ、毎度お決まりの石のベンチに腰を掛けぼーっとするのが好きだった。
今日も彼にとっては休みの日だ。
だが、外は雨が降っている。昨日の晩までは蒸々と蒸し暑かったのに、今朝になってそれがウソのように雨が只振っている。
「台風でも来ているのだろうか?」
彼はそうつぶやくと、最近ろくにテレビも見ていないことに気が付いた。
以前は、新聞やテレビを欠かさずに目を通し、世間の動向に目を光らせていたが、あまりの忙しさに目が回り、とある瞬間から外の事を気にすることが出来なくなってしまったのだ。
その時の天地を掻き混ぜたような忙しさは去り、今では休みを満喫することができるような身分になったが彼はまだ痛んだジーンズをはいている。
ジーンズは石のベンチとの擦れで随分と薄くなってしまった。
深いインディゴブルーがお尻のところだけヤケに白っぽくなっている。
彼は今日は雨を見て、家でおとなしくしていようと思った。
いつもと変わらぬ週末。でも雨が降った日。彼がいつもやっていたように。
だが、ジーンズに着替えてしまった。
彼はこの痛んだジーンズを気に入っていた。
履き心地が良いし、なによりも平日の勤めでは絶対に穿くことがないジーンズ。今日が休みだということを象徴している。
彼は玄関の外に出て、雨が降っている様子を確認して、充分な水溜りを家の前の通りに確認した。とくに用事もない。出かける必要もない。
だが、彼は今日は痛んだジーンズを穿いていた。
少し半開きの口で上を仰いで軽く目を瞑ると、もう一度玄関にもどり傘をとってもどってきた。
表に出て踏みつけた水溜りにコケが浮いていた。
彼は今日は公園には向かわない。
穴が空きそうなジーンズの裾を塗らして何処か行った事がない街へといってみようと思った。
休むのばかりが休日じゃない。痛んだジーンズをひっさげて彼は呆けるのを辞めたのだ。
0645-01-032005年12月のお題

私 彩 今~高校三年生。
家の学校って~せこい学校だけど一応修学旅行に行く事ができる事になったんだ。
何がせこいかって~ちょっと田舎の高校で生徒数も数十人。
大きな学校だと修学旅行は海外に行ってるって事知ってるけど
自分自身地元から出たことないし何処でもいっか。って感じ~
でもショックなのが一緒に行動するペアをクジで引いたら地獄!!
一番クラスで嫌われ者のレッテルがついた留美とペアになった事。
あーーーーーー!!最悪~~!話題ないし!
まあ。いっか。
行き先は大阪。うちらの学校は山の中だからみんなおっとりしてるし、
結構 場違いな場所ではあるなあ。
なんか、忙しない地域って感じあるしさーー。
でも「食べ歩き」行きたーーい!夢の夢だったんだ!
お土産代なんか気にしないで何でもかんでも全部食うぞ!!
そして修学旅行当日だ。
移動にしても新幹線や、まして飛行機なんか使わない。
バスだよ。バス!!隣の席は留美。
テンション低いっす。
なんか、持ち込んだお菓子。一人で食べるのに気が引ける。
「食べる?」と聞こうかと思ったけど何だか言い難いのでやめてお菓子も我慢。
そのうち留美が 自分で買ってきたお菓子を一人でバリバリ食べ始めた。
「んなろっ!勝手に食ってんじゃねーよ!殺したる!」
と思ったけど、留美って何で嫌われてるかと言ったら昔、人をを殺したらしい。
って噂。
未成年だから罰もなく普通に暮らしてるって。
ホントかウソかわかんない。
顔はちょっと見かわいい。昔で言うとアイドル系の天地・・・マリ?
最近の姿は「うっそ!ちょっと信じられない~。」だけどね。
そんな留美だけど殺人鬼って噂があるからもてるって事なさそうだけど
黙ってると普通のかわいい女子高生。
ビックリだけど、バスの中で留美が話しかけてきた。
「あのさーー。今日 一緒の行動だし一緒の部屋じゃん。私さーー知ってるかも知れないけど
ちょっとヤバイ所あるから気にしないでね。」
な・・なんだ・・・・ヤバイとこって!
これはもしかして殺人予告?
「うん。私・・ヤバイの慣れてるか・・・・ら・・・大丈夫だよ・・」
何が何に慣れてるんだーーー。自分の言葉が何を言ってるかわかんなくなったよー。
そうして大阪での自由行動。
留美の食いっぷりは激しかった。
というか無言でメニュー4,5人分は食べた。
さすがに私はすでにギブアップぎみ。
「彩さーー。せっかく来たんだからもっと食べなよー。私10万は食べようと思ってる
からさーー。」
「え?10万?ここの会計、多分5000円くらいだよ・・・」
「じゃあ。20件は行けるね。なんでもおごるから付いて来て。一緒に行動しなくちゃいけないしさ。
次は何処に食べにいく?」
強制だ。
そうこう言ってる内に5件はハシゴした。
お好み焼き屋 焼肉屋 甘味所、うどん屋、うなぎ屋、
おそろしいって言うかもうダメ・・・殺される・・・
胃袋って破裂しないのだろうか?
留美はまだまだ行けそうな感じだし まだ目が輝いている。
痩せの大食いって言う言葉。それは留美だ。
あと、15件・・・・食べ物がもうのどを通らない。
まさに食い倒れしそうだ。
後の数件の事は覚えていない。
目が空ろになり死んだように言葉も出ない。
留美は食べ続けてた。
高い料金のお店だったらすぐに10万なんて使えるだろうけど留美は腹いっぱい
いろんな物が食べたいんだそうだ。
何て腹だ。
今まで学校のお弁当足りなかったんだろうな・・・と少し疑問。
「もう帰ろうよ・・」
「あ。もうおしまい?つまんないなあ。
何かもっと食べられる人と一緒だったらよかったなあ。失敗ーーーって感じぃ」
むっかーーーーー!!こっちが言いたいよ。あんたと一緒に行動できるやつなんか
いるかあ!だから嫌われるんじゃアホーーーー!
死に物狂いでホテルに帰った。留美は持ち帰り弁当を何個か買ってたので少しは安心したらしい。
寝る間際までそれをむさぼる姿が恐ろしい。飢えた鬼に見える。
「今日はちょっと満足~。」
って、あんた「ちょっと」じゃねーよ。
私は腹はいっぱいだし腹立たしいし、何かイヤミでも言ってやりたい。
でも頭がぼーーっとして もうどうでもいい感じになった。
「大食い選手権ってあるじゃん。彩。私 あれ出たいんだよねーー。でも
顔が全国に出ちゃうとイメージ悪いじゃん。」
出なくてもイメージ悪いっつうの!
「あ。そーだ。彩!私だけこんなに美味しいお弁当食べるの悪いから
彩にも買ってきたんだー!」
げげげーーーーーーーー!!水さえ入らないって言うのに
何考えてんじゃオラーーー!!
「3分待ってね。ふふふ」
「もういい・・・やめて・・・」
んん?たくさんのお弁当の中でひとつを取り出し
何かふりかけのようなものをかけている。
「いやだ。もう何もいらない。お母さん 助けて!!」
胃がムカムカする。
3分後
「ほら、これ食べて!今日はお寿司を食べ忘れたよね。夜中の寿司って美味しいんだよねーー。
でも彩は胃の調子が悪そうだから少しサッパリ系にしたよ。食べなよ!」
強制口調だし目が怖かった・・・
「じゃあ。ひとつだけ・・・」
身動きさえ出来ない身体を少し起こしつつマグロをひとつ食べた。
食ってやった!
ん?なんだ、なんだ。
うげえええええええええええええええええええええええええええええええ!!
なんじゃこれわあ!!
なんだかミントの香り。信じられなーーーーい!吐きそうだがビックリしすぎて
飲み込んでしまった。
何なのかを見てみたくもうひとつの寿司のネタの部分を取ってみた。
ご飯にワサビが乗ってるだけだ。
え?これ・・ってワサビ?
え?
えええ?
よーく見ると、留美がふりかけのようにかけていたのは胃腸薬のサクロ○。
同じ緑色でわかんなかった。
「どう?さっぱりするでしょ?食べて胃腸が良くなる一石二鳥のお寿司でーーす!」
笑ってる。
殺す!
殺してやる!ちゅうか殺す気かああ!!
何人この犠牲になったか知らないけど きっと数人は殺されてると確信した。
睦月
あお面白かった!テンポがいいし、あれよあれよといううちに、最後まで読んでしまった。
いやあ、留美って子今どうしてるんでしょうねえ・・・大丈夫かな。
0645-01-02星の王子さま

作 睦月
「今日はたくさんのお星様が落ちてくるのよ」
母さんが言った。
何十年かに一度のことだそうだ。
ボクは寝ないでお星様を見つめた。
ある一つの星が瞬くように落ちてきた。
「ぼくは星の王子さまきみは何が欲しい?」
「あーーーー」
「何が欲しい?」
「何って言ってもすぐには思いつかないよ」
「そうかあ・・今までは・・・」
「今までわ?」
「お金が欲しいって子供がいた。」
「ぼくもお金が欲しいな.くれるのかい?」
「うん。あげられる。でもその子は出来なかったよ」
「お金で出来なかったって何?」
宇宙から来た星の王子様は少し悲しい目になりました。
「お母さんが大変だったから助けてあげたかったって。」
ボクは自分のお母さんを思いだし自分もお母さんがたくさん
お金を持って喜んでる姿を創造しました。
「ぼくもお金が欲しいな。だってそうしたらお母さんはパート
と言う仕事に行かなくて済むしいつも僕と一緒にいられるでしょ?」
「うん。あの子も7そう思ったみたいだよ。だからボクはいっぱい
お金を出してあげたんだ。」
「すごーーーい!」
ぼくはたくさんのお金を目の前に早く出してくれるのはいつかと
焦りました。
「少し話しをしていい?」
星の王子様はぼくの目をじっと見ていいました。
「お金ってここではそんなに大事なの?ぼくがお金をいっぱいだしてあげたらアノ子は
すごく喜んだけどお母さんは喜ばなかったみたい。」
「なぜ?」
「アノ子はゲームが好きでたくさんのゲームを買ったよ。そして毎日ゲームをしてる
姿を見ておかあさんは泣いたんだ」
「お金の後は学業 そして愛が欲しいって・・なんでもかんでも欲しがるんだ・・
まるで何もかも手にした大統領みたいにね。」
「何かが欲しいのは誰でもあるけどボクは違うよ。」
「何が違うのかな??・・」
「う~ん。何だろう・・・よくわからない・・」
言葉がでてこない。
欲しいものって目に見えないんじゃないかな・・・
目に見えないものって?
家とか学校も見えるしいろんな欲しいものは全部目に見える。
見えないものって?
空気?
「ちかい!」
「空気じゃないの?」
「空気って絶対あるものだからそんなにたくさんあっても要らないでしょ?
もっと大切なものがいいんじゃない?」
「そっか。もっと大切なものか・・・わからないよ」
こまたボクを見て星の王子様は手を広げました。
「こっちにおいで」
暖かい。
鼓動。
命
「そっか」
お母さんもお父さんも大切にしているボクの命。目に見えない命。
どこからやってきたのかわからないからどこに貰っていいのかわからない命を
ボクは父さん母さんから貰った。大切なボクの身体と命
もう二度とない僕の今。
0645-01-01根無し草のお題で行きます!一章

作 睦月
隙間風1
さっきからひどいんだ。
熱がでて身体が重い。
何かを考えたいのにその何か重いものがじゃまをする。
このところそんな感じが多い。
生活は順調のはず。他人から見れば。
でも社会人だから問題点はいつもいくつか抱えているのが普通。
そして大抵みんな乗り越えてゆく・・・
その乗り越えて行く人たちを見て僕は苦しくなった。
昨日までタメ口効いてたあいつ。
同僚の変化。
ボクなんか相手じゃないと言ったそぶり。
きついよ。
はっきり言って別世界に行った同僚。
おれはおれの仕事がしたかった。
でもおれの考えは万人?には通用しないと言われた。
いまの世界に万人がいるって事わからない。
自己主張できる世の中になっていた錯覚。
これは最大の失敗だった。
この仕事は好きで入ったから自分の自己主張を持っていた。
でもたったひとつじゃ無理だった。
数々の新しいアイディアと風習がいつも敵対している。
俺には応援なんかしてくれる同僚もましてや上司もいない。
ただ、自分の夢が消えそうになっていても信じているしかないんだ。
究極的に疲れた夜。
外に飛び出した。
何か・・誰か・・・きっと居ないだろうけど探してみたい。
その夜 ある老人に出会った。
酔っ払って道端に倒れていた。
介護する気持ちは無かったけれど人の姿をみると安心した。
その倒れて寝ている老人のそばで語った。
おもいっきり語った。
今まで誰にも打ち明けられなかった不満 罵倒 嘆き
思いつくままに老人に語った。
答えなど無いにきまっている。
でも誰かに聞いてほしかったからだと思う。
老人はずっと寝ていた。
ボクはやっと言葉を止めた。
「じいさん 風邪ひくぞ俺もう帰るから」
爺さんに薄汚れた毛布をかけなおしてやった。
「おー・明日も来い・・・」
爺さんはそうして毛布にくるまっていびきをかいた。』
隙間風2
翌日
ボクは自己嫌悪に陥った。
まるで知らない人物にしか不満を言えない自分。
酔っ払った年寄り相手にしか自己満足を覚えない自分なのだ。
言うべく人間は自分の中でかなり距離があった。
ジレンマ。
足取りは重く仕事に行くがなぜか今日もあの酔っ払いのじいさんの事
が頭から離れない。
「明日も来い」
そう言っていた。
ボクはこの夜また当て所も無い俳諧をした。
当て所はあった。
あのじいさんだ。
なぜか懐かしい香りのするじいさんだった。
昔 自分のじいちゃんもいっぱい話しを聞いてくれたし笑っていた。
安心したのは実はあの笑顔だったかもしれない。
ボクのじいさんは死んでしまったが
そんな雰囲気を持ったじいさんだったからボクをひきつけるのかもしれない。
じいさんは居た。
昨日と同じような場所で酔っ払っているらしく地べたにゴロリと横になっていた。
「じいさん」
声をかけたが応答は無かった。
「今日も言いたいんだ」
今日の寝起きは最悪だった。
それを引きずったのか電車の中の悪臭に辟易した。
ましてや・・仕事なんて・・・まったく腹が立つことばかりだった。
俺以外の人間がすべてバカに見える。
または、ゴマすり野郎だ。
自分を殺してまでそんなに上司に諂う意味がわからない連中ばかりだ。
すべて涎をだして寝ている爺さんにぶつける俺。
俺は何をしてるんだろう。
「じいさん。今日もごめんな。楽しい話なら一緒に飲んで話せるんだろうけど
今はじいさんにとっても俺はうざったいんだろうな。だけど、爺さんが今日も
来いって言ったんだぜ」
自分の正当性を一応言ってみた。
きっとじいさんもこんな俺を歓迎してはいない。
結局今の自分はゴミみたいなもんさ。
結局 この夜も何もないさ。
「明日は面白い人がくるからまた来なさい」
はっとした。
じいさんが目を覚ましてボクを見ている。
「なんだかいろいろ言ってって相手にしないで置こうと思ったが
気が変わったよ。そういう日もあるのじゃな。ではおやすみじゃ。もう
起こさんでくれ。」
しばらく俺は身動きが出来なかった。
操り人形のようにじいさんの前で固まっていた。
何か変な事を言われたけどどうせ酔っ払いの戯れごとだろう。
今日は疲れてしまった。
ただ、言いたいことを爺さんにいった心地よさはあった。
でもこれも一時的な事。
また明日も同じことの繰り返し・・
夜空の雲は川のように流れて行った。
また重い朝が来てまた重い仕事をしたがやはり何の成果も無く
毎日の日課のように呼び出しを受け、成績の悪い自分を粉々にされた。
もう慣れっこだ。
それくらいしか出来ない自分をよくしっていたから。
なけなしの金で仕事の帰り、居酒屋でボトル一本を飲んだ。
「もう一本いれる?」
と聞かれてそそくさに店を後にした。
まだ本格的に酔っては居ない。
自動販売機でカップ酒を買う。
しかし、さすがに話し相手が居なくなると酒はまずかった。
無意識に帰り道を迂回して爺さんをさがした。
しかし、いつもの場所で寝ている爺さんが見つからなかった。
見つからなくてよかったかもしれない。
3日3晩俺が現れたんじゃ落ち着かないと言うのはお互い変だろう。
飲んだ勢いでなぜか身体が興奮している。
もう一本酒を買うか・・・
自販機の前で小銭を探している間
「ちょっといいですか?」
と女が声をかけてきた。
「お酒を買いたいんですが先にいいですか?」
おれはちょっと酔っていたし小銭を探すのにまだ少し時間がかかりそうだった。
「どうぞ」
「すみませーーん」
若い女だった。
彼女がお金を入れてボタンを押して酒が出てくるまでおれは小銭を探すのをやめて
彼女をじっとみていた。
自販機の明かりのせいか、肌は白く産毛も見えるようだ。
20歳前後だろうか。
服装もTシャツにストレートジーンズで結構今の若者にしてはスッキリとした身なりだ。
彼女はもう一本酒を買うとにこやかに俺のそばを去って行った。
俺はなぜかその後姿を目で追っていた。
酒を2本買う女。
どこかに持っていくのだろうけど自宅じゃない。
多分この先の公園で誰かと・・・
興味が沸くが追いかけてはいけないような気がした。
社会人と言う枠が自分の行動を制限している。
こんな事でいちいち人を追い掛け回す人間っておかしいだろうな。
今の自分の心の寂しさがジンジンと響いてくる。
ちがう。
彼女の容姿がジンジンと響いてくる。
俺の中に自制心が無くなっていた。
いつのまにか彼女を追っていた。
彼女は行き先が決まっているのか買った酒を楽しそうにぐるぐる回しながら
一直線に目的の場所に歩いていた。
その後ろをぼくは・・・・・
2本買った酒。その一本の行く先はあの爺さんだった。
「おじいちゃーーん!また来たよーーー!」
彼女は開けっぴろげにそう言って爺さんの元にしゃがみこんでいる。
俺一人しかあの爺さんに話しかける人間は居ないと鷹をくくっていた。
なぜか悔しい気分になった。
「おーい。後ろのおまえーーー。揃ったようだからこっち来ていいぞおお」
俺を呼んでくれた。
爺さんが俺を呼んでくれた。
俺は物怖じしてしまった。
何か大きなものの前で震えているねずみだ。
なぜそんな気が起きたんだろう。
勇気を出すべきかどうかも解らない。
ただ爺さんの落ち着いた優しい言葉に促されたかのように
又は怖気づいた子供用に引き寄せられていた。
「さああて。あんたはわしの世界に足を踏み居てしまった・または踏み込んできた?
どっちかって言うと無謀な行動だな。」
「あ・・・はい。」
俺は相手のなすがままの答えをしてしまった。
後から考えると大失敗だ。
「おじいちゃーーん!最初からいじめるとかわいそうだよお」
彼女のその言葉は優しかった。
「あの。はじめまして。ボクは宝伊 涼といいます。しがないサラリーマンです。」
また失敗だ。
「ああっ?この人、「しがない」って言った!わたしなんか家出娘で援交してるちょーー最低な女。そして
こちらに今しますのがホームレスって言ったらかわいそうかな?実は魔術師のケンさんでーーす!」
俺は身構えた。
変な宗教集団に取り囲まれたような気分になったから。
しかしそれはずっと先まで拭い去れない事にまだ気づかなかった。
「お前さんはわしの世界、いや、わし達にするか。そこに紛れ込んできた無法者としよう。」
「そうそう。いいかも!!それしか無い!なんてね!」
「なんですか?その無法者って俺の事ですか?」
俺以外みな楽しそうだ。しかし無法者といわれて笑える人間っているだろうか?」
「設定!設定!無法者が嫌いなんだあ。後はリョーくんが変化しないとね!」
「あなた・・誰ですか?」
最初から聞きたかったが、こんな最悪な場面で彼女の名前を聞くことになろうとは思わなかった。
「あーーーー!!気分害した?だってお互い様じゃないのよーー。私だって
最初は無法者から入ったんだしぃぃ!あはは」きゃっきゃと無駄に笑う少女だ。
爺さんも会話を楽しむかのように酒を飲み眉にしわを寄せている。
「あの・・ボク・・爺さんの・・・っと。ケンじいさんの睡眠をジャマしてしまって
申し訳ないと思っています。口が悪いのかひどいことばかり言ってしまったかもしれません。
それについては誤ります。でも・・・無法者ってどういう事ですか?」
ボクはこの事を言うのに自分を繕わなかった。
どうせ今晩限りで終わる問題だが自分を貶貶貶貶貶貶貶ケナされた形を人生の記憶に残したくない。
今は・・・
だが、どうやら今俺は爺さんと彼女の遊び道具になっているらしい。
なにやらふたりは俺をおちょくっているばかりかおれの動作の一部始終を観察し合い
二人で盛り上がっているようなのだ。
二人の世界に俺は紛れも無く嫌悪感・・・に近い疎外感を感じていた。
「そう遠い世界ではないぞ。リョー。」
爺さんも彼女も俺をやさしく見つめている以外は・・・
隙間風 3
その夜の事は大体しか覚えていなかった。
警戒心が無くなってしまったのだろうか。
翌日の目覚めはかなり二日酔いだったが気持ちは晴れていた。
翌日の一日は結構いろいろ自分的に刺激的だった。
今まで大して気にすると言うかどうでもいい一日の中で一つ一つの
人間同士の会話だけが頭に刻み込まれるかのように蘇った。
その日仕事中に、日ごろから俺を嫌う同僚が昼飯を一緒にどうだ?
と珍しく言ってきた時だ。
俺はとっさに「今日はやめとく。調子が悪いんだ。」
自分の言った言葉にちょっと驚いた。
せっかく誘ってくれたがあいつは気が置けないし・・・
でもそれを我慢して今まで付き合ってきた俺だ。
調子は悪かったが断った自分が信じられない。
まあ。気にしないで置こう。
相手は「え?」と言う顔と同時に悔しい顔をしたのも覚えている。
俺はそのくやしい顔を見て、卑下されていたんだと気づいた。
誰でもよかったんだ。あいつにとって俺は・・・
別に誘いたくて誘った訳じゃなくその日にたまたま俺しか居なかったから
誘った相手に断られる。
あいつにとっては痛手だ。
きっ今度は慎重に・・または無いか?
気が晴れた。
気を使わなくてよくなったみたいだ。
自分で選択すればいいのだ。
そんな変な自信がついた。
みたいだ。
なぜこんな変化が起きたのか大体わかっていた。
酔っ払ってしまったがケンじいとやっと最後に聞き出した彼女の名前。
「私・・RIKU」
「りく?」
「うん。」
そのりくが言った言葉。
「リョウは自分の世界持ってる?」
「ああ。勿論」
「じゃあ。人の世界見れる?」
「はぁ?」
「単純に言うとさ。自分の世界を見れる事は出来ても人の世界は難しいって事よ。
全部を見られるのは神様だけって思うでしょ?でもだいじょーーぶ。パンドラの箱が開いて
しまった神様の誤算・・・だっけ?ケン爺さんが知ってる。私は聞いたけどよく
わかんなかった。でも今は少し解りかけてるの。リョウもきっとわかんないよねーーー!
わかんない人が多すぎーーーー!!こんな事言うとみんな変人扱いするしさああ。別に
宗教語ってるわけじゃなく。すべて事象の例えなんだけどなあ。ケンちゃんの話って。」
ボクはそんな興味深い話は好きだけれどその分慎重な性格だ。
怪しげなものには絶対手を出さない。
でも こんな道端で特に害もなさそうだし、少しは気になる点もある。
と言うかすでに 今の話の使い道が心に刻まれていた。
「人の世界を見る」見れるのだろうか?
いやすでに見ていたのだ。
だから今日断った。
気が向かない相手のなすがままになる自分を否定した。
心が語った。
「やれるんだ!!」
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iiwake By sakusya
こういう話になぜ展開してるのか自分でわかる部分がある。
昔からいろんな事に興味が沸きまたそれを実践する意欲満々。
生活面では自分で得る知識よりも相手が勝っていた場合勝ち負かす
努力を怠らなかった。(勝ち負け別)また宗教にも興味が沸き
本よりも実践を本位?とし、スパイ?活動に明け暮れた。
ただ集会に参加するだけだが、1回で内容が見えた。人をバカにしてる
と言いたい者ばかりだったが、やめるに置いて一度恐怖を味わった事がある。
呪いの手紙が来た。
辞めると呪われる。
最初から神様じゃないじゃん。
今は気にしてない。
神様はお金も要らないし脅迫もしないし干渉もしない。
信じるものは救われる。なんて能書きもたれない。
そういうのが理想?と言うか自分の中のホントの神様だと思ってる。
生まれたときも死ぬときもそばに居る。
どんな時代の人間よりも長生きだから自分含めて人間を心配させない。
安心じゃん。
やってる事はきっとひとつだけ。
たまに奇跡的なことしてるんじゃないかな。
コメント By kuippa
自分のアカウントをもってるのにコメント欄に作品を投下していったので、こちらに避難させておきます。じぶんのところを開設したらよろぴくね。
睦月(id:MUTSUKI)先生への暖かいメッセージコメントを!
MUTSUKI北海道から帰ってきたよ。
精神的に心の洗浄が終わった。
でも今戦場
人の姿は地域的に違うね。
おおまかですが。
旅は心の栄養だよ。
人との接しあいも大事だけどその環境に注目。
サケが産卵の為 雄も雌も川を身体をボロボロにしながら遡上する様は圧巻さ。
涙が出るよ。
人間て新しい命の為にボロボロになる覚悟あるのかな。
自分はこれからだけど自信はあるよ。
でも学校には行かせたくないのはこれからの時代きっと多いかも。
無駄が多すぎるし、環境が悪すぎる。
サバイバル学校初級編からスタートだ!
BY自分が行きたかったとこ。
あ。
9月終わるね。
いろんな事があっておおわらわ?
kuippaおつかれちゃん。旅には出たいけど腰が重たい。
ん、近況がわからんな。今度は学生になったの?出産するの?シャケになるの?
イクラとスジコは何で名前がそんなに違うの?
俺の近況はなかなか波乱万丈でした。たぶんこれからも。
宮崎駿っぽかった。
特に「俺のだ!俺のだ!」がかわいかった。
ナメクジは私の性格に似てた。
わが道を行く・・・って感じ。
面白かったよーーーー!!